掃除 大きな勘違い 2022/04/15
明日にはリスナーさんが来るという事もあってキッチンを掃除した。
今まで目を背け続けていたカビの生えた瓶や流し台の汚れもチリ一つ残さず掃除した。
どれくらい綺麗かと言うと、もし仮に私がお嫁さんで、姑にキツイイビリを受けていて、「キッチンを掃除なさい!!」と言われ、掃除後にケチつける気満々で見に来た姑ですら、あまりの綺麗さに苦虫を噛み潰した顔をしながら「ま…まぁまぁじゃない」と言うくらいの綺麗さであった(どういうこっちゃ)
でも掃除した後にふと思ったのだ。我々は大きな勘違いをしていたのではないか。
加瀬ちゃんは配信で別に家が汚れているのを隠してはいない。それなのにリスナーさんは来たいと言ってるのだ。
彼らは加瀬ちゃんに会いたいというのは勿論のこと、この汚さを体感しに来ているのではないか?
シュールストレミングを空ける時のような、1日中はいていた靴下を洗濯機に入れる前に嗅ぐ時のような、そんな気持ちでヘルハウスにやってくるのではないか?
私が今している掃除という行為は、例えるならジェットコースターの線路を平らにするような、激辛ペヤングをマイルドにするような、ウィル・スミスのビンタをナデナデにするような、そんな行為なのではないか。
そんな私の気持ちとは裏腹に、シンクは宝石のようにピカピカと輝いていた。
ピカピカと光るシンクに映る私の顔が急に笑顔になり、私に話しかけてきた。
「お前はなんの役にも立てない 哀れなゴミだ
部屋の掃除をした? 一番大きなゴミがまだ捨てられてないじゃないか なぁ森ノーカ 」
うるさいうるさいうるさい 話しかけるな
半狂乱になりながら、シンクに映る顔に包丁を振り下ろした。
シンクに包丁が突き刺さり、ヒビが入る。
ヒビの向こうの私の顔はまだニヤニヤと笑っている。
急なめまいに襲われ私は床に倒れた。
気を失う一瞬シンクの顔が私にこう呟いた
「つくねつくねシンクをつくね」
翌朝発見された森ノーカは冷たくなっていた。
そんな感じです(どんな感じだ)
話を戻すと結局私が良かれと思ってやることはすべて裏目に出るのだ。
でもまぁそれが俺ならしょうがないのかもしれやい。そんな自分で生きていくしかない。
ではまた明日。