俺は俺が思う10倍無能な人間なのだ 9月26日(月)

ここ三日間ほどで如何に自分が無能であるかをこれでもかと言うほど思い知らされた。

まず始まりは先週の木曜日 車の修理を依頼している整備工場からの電話が来た。

「すいません いつ車検証持ってきていただけますか? 」

車検証が車に入っていない事は一週間ほど前、事故った日に車を整備工場に搬入した初日に伝えられていた。持ってきて欲しいことも伝えられていたのだが、修理が終わった後に代金を払う時にでも渡せばいいのかと思っていた。もう修理に入っていると思っていたのだが、車検証が無いと修理に入れないらしい。

車検証だけを郵送で送ればいいのだが次の日が秋分の日そして土日と三連休で郵便が動かない。そうするとどんなに早くても車検証が着くのが来週の火曜日になってしまう。

なるべく早く車検証が欲しいと圧をかけられ、その圧に負けて日曜日に自分で届けに行くことになった。その修理工場は家から150キロほどある。

日曜日の夕方にお邪魔すると伝え、昼間に携帯の充電を満タンした後、レンタカーで家を出た。詳しい場所がわからないので携帯のナビを使う。その時に万が一にそなえて充電器を持っていこうかとも思ったのだが、(まぁ充電満タンにしてあるし持つだろう)と持っていかなかった。

すると100キロほど走った所で携帯の充電が切れた。

切れた直後は(まぁ、上の青い看板を見ながら行けば着くだろう)と思っていた。

だが上の青い看板には私の行き先の街の名前は表れなかった。

結局引き返していわきに帰った。無駄に200キロ車を走らせガソリンと時間をただただ消費した。この200キロで我々はなんの成果も得られなかった。しかも携帯の充電も切れているので、整備工場にも電話が出来ない。整備工場の主人からしてみれば約束の時間になっても来ず、連絡もつかないブッチ野郎である。

なぜここまで人に迷惑ばかりかけるのか。車の中で3度ほどえづいた。打ちしがれながら家に帰り寝た。

次の日の朝、私は気合いを入れていた。整備工場に謝罪の電話を入れ、今日必ずお邪魔すると伝え、携帯の充電を満タンにして、充電器を持って家を出た。そして片道150キロ走り、約束の時間の30分前に整備工場についた。整備工場の主人には昨日の謝罪、そして車検証をしっかり渡した。 少し早めに着いたので置いてある車の中にある荷物やゴミをを乗ってきた車に移そうと思った。散々迷惑をかけた整備工場の人に、修理にするときに(汚い車だな)と不快な思いをさせたくなかった。

置いてある車の鍵を借りて車を開け、荷物を全て乗ってきた車に移した。「修理お願いします」そう言って車に乗ってまた150キロ車を走らせる。いわきに入ったあたりでふと携帯を見た。その整備工場から電話が来ていた。

車を止めて電話を折り返す。すると出た主人が一言

「車の鍵ってどこに置かれました?」

私はおそるおそる自分の右ポケットを探った。

四角い電子キーがそこにはあった。私は全てを理解した。私は謝った。主人は笑っていた。

主人には明日届けに来て欲しいと言われたが、断った。私にはもう往復300キロを運転する気力が無かった。

「少し時間はかかりますが鍵を郵送ではダメでしょうか?」そう聞くと主人は「まぁそれしかありませんよねw」と言った。

なら最初から圧に負けずに「車検証を郵送で送ります」と言えば良かったではないか。この2日間の徒労とガソリン代は全て無駄であったのだ。帰りの車内で八回えづいた。

何故私はこうも人に迷惑をかけるのだろうか。いつになったらちゃんと一人で生きれるようになるのだろうか。

家に帰って配信で今日のことを話した。少しだけ楽になった気がした。

以上です。