とりにくが明後日家に来る 鈴木君についてパート2 2022/03/02

昨日の夜加瀬ちゃんからラインが来た。明後日と鶏肉君という男の子が家に来るらしい。

とてつもなく急である。まぁ全然いいのだけれど、2月に5人と絶縁し、それに加えて俺が生まれてきた事を後悔するという惨状を見た上で、この急な遊び依頼を送ってくるとは、鶏肉君も中々根性の座った男である。

飯を食べて、バイト先に向かう準備をする。車が無くなってからはやっぱり不便である。車があればあと45分布団に長く入っていられると思うと、車のキーを投げるなんて、なんて馬鹿な事をしたんだと後悔する。

だがそんな私に、ふと一つのことわざが浮かんできた。「人間万事 塞翁が馬」である。

塞が城の名前 翁はおじいさんという意味がある。

この言葉の由来になったエピソードがある。

「中国の北のほうに塞というお城がありました。

そこに住むおじいさんの馬が、ある日逃げ出してしまったのです。

逃げ出したことを知った近所の人々は、おじいさんを慰めました。

しかし、おじいさんは「このことが幸運を呼び込むかもしれないよ」とあまり気に留めていませんでした。

しばらく経ってから、なんと逃げた馬が戻ってきました。

しかも、たくさんの馬を連れて戻ってきたのです。

近所の人々は、喜びましたがおじいさんは「このことが禍になるかもしれないよ」と言うのです。

しばらくすると、おじいさんの息子がその馬から落ちて怪我をしてしまったのです。

近所の人々がお見舞いに行くと老人は「このことが幸運を呼び込むかもしれないよ」と言いました。

やがて戦争が起き、この城も戦争に巻き込まれてしまいました。

しかしおじいさんの息子は足を怪我していたので、戦争に行かずに済みました。」

人生は何が良くて、何が悪いのかなんて、後になってみないとわからないという意味がこの言葉にはあるのだ。

俺が車のキーを投げて、車に乗れなくなっていることが、プラスに働く事が来るかもしれない。

人間万事 ヘルハウス森ノーカがエヌボックスカスタムである(どういうこっちゃ)

バイト中は品出ししながら鈴木君について考えていた。

改めて考えると、私は鈴木君の負の面ばかりに目を向けすぎていたのかもしれないと思った。

今日は逆に鈴木君がこのシェアハウスにもたらしてくれたプラスの部分を考えてみようと思う。

まず1つ。加瀬ちゃんの口のピアスを開けてくれた事。

俺も岡田さんも加瀬ちゃんも、ピアスなんて開けた事がないような人種である。

鈴木君がいなければ加瀬ちゃんの口にピアスが開く日は来なかっただろう。

まぁその後加瀬ちゃんの口の穴とは比べ物にならないほど大きな穴を私の心にも開けてくれた訳だが。

そして2つ、加瀬ちゃんが持ってるパーカーをダメージ加工してかっこよくしてくれた事。

からしたら服にダメージを入れてオシャレするなんて、発想すら浮かんでこない。鈴木君は真剣に長い時間をかけて「ここに穴を開けたらかっこいいかな〜」なとど考えながら、ダメージ加工を施していた。

まぁその後俺の心にも長い時間をかけながらダメージ加工を施してくれた訳だが。

結局嫌味みたいになってしまった。

このままでは行けないのだ。生き方を見つめ直して変えなければいけない。

私も鈴木君も大原櫻子も。

最後に一言 「人間万事 塞翁が馬」 そしてNO WAR

まぁそんな感じです。長くなってしまいました。

ではまた明日。