加瀬ちゃんの配信を見て、大学生の頃 2022/03/19
昨日の夜は加瀬ちゃんの配信を見ていた。ビクニの面白さも加瀬ちゃんの面白さも知っているつもりだったが、合わさるとここまで配信が面白くなるとは思わなかった。
むしろ俺や友蔵が加瀬ちゃんの面白さを殺してしまっていたのではないかと思うほどだった。
私が大学生で一人暮らしをしている頃、無精髭を生やし、髪の毛も切らずにいたとき、まさにビクニの様な見た目であった。まぁその頃はかろうじて痩せていたからリトルビクニという感じである。
その頃住んでたマンションの隣の部屋には小さい子を連れた夫婦がいた。
その夫婦は感じがいい人達で旦那さんも奥さんも朝会うと必ず挨拶してくれた。
でも私は申し訳無さを感じていた。こんな容姿のやつが隣に居ては、夫婦二人は安心して子供にお留守番なんか出来ないだろう。
だって見た目が完全に犯罪者である。テレビで報道される実際の犯罪者より犯罪者であった。
もし指名手配犯と当時の私の写真を並べて「どの人が一番懸賞金が高いでしょう」と聞いたら確実に私に一番票が入っただろう。
そんな夫婦への申し訳無さが、私に毎日の髭剃りと月イチの散髪をさせたのだ。
だが夫婦の事など考えず、あのまま自分を貫けば、ビクニの様になれたかもしれない、どうするのが正解だったのかはわからない。
でも仕方ない。自分は自分なのだ。面白くない自分を抱いて生きていかなければならない。
確かにビクニ大仏加瀬ちゃんこいけももなんかは特別な人達なのかもしれない。
何か才能がある人達、人間としてレアな人達なのかもれしない。
一番くじで例えるとA賞の巨大ぬいぐるみやラストワン賞のキャリーバッグなのだろう。
かたやこちらはせいぜいF賞G賞の荒いフェイスタオルやハンカチといったところだろうか。
私もコンビニ店員であるから、A賞B賞を狙ってくじを引いた子供が、FやGを引き当てて落ち込む顔はこれでもかと見てきている。
私ももしかしたら人間としてハズレと言われる部類なのかもしれない。
でもそれでも構わないと私は思うのだ。
なぜなら確かにキャリーバッグやぬいぐるみは分かりやすく凄い。色んな人から羨ましがられる事も多いだろう。
だがどんな人間にも、キャリーバッグやぬいぐるみよりも、タオルやハンカチが必要な夜は必ず訪れるのだから。
ではまた明日。